駄菓子と喫茶みずのみば|新潟市西区内野

ちいさなベンチのような喫茶店の記録。

【日報】2026年10月1日(木)

 12:00~19:00営業、天気:晴れのちくもり、最高気温24度。

 久しぶりの木曜営業。小上がりでちゃぶ台を囲みながら会議をする人たち、店主と「どうぶつしょうぎ」を指す人、仕事帰りにお酒を一杯飲んでいく人。それぞれの午後の時間が流れていた。

 お客さんから1冊のZINEをお譲りいただく。それぞれお互いにさまざまな出会い、そして年月を経て、今日私はこのZINEをお譲りいただくに至った。例えて言うならば、各々別の地点から散歩を始めて、遠くまで来たと思ったら公園のベンチでばったり再会した。単なる二人の再会だけではなく、そこには、お互いが散歩の道中に拾い集めたものと新たに出会う時間、出会い直す時間があった。だいぶ抽象的で分かりづらいかもしれないが、今日このZINEをいただいたのはとても喜ばしい出来事だったのだ。きっと、お客さんにとっても。「遠心ってこういうことなんでしょうね」と二人で話した。

【日報】2026年9月30日(水)

 12:00~19:00営業、天気:晴れ、最高気温23度。

 ヌンタンさんから新しい絵をいただく。この店には彼女が描いた絵が計7枚飾ってある(増えたねぇ)けど、どの絵もみんなテイストが違って良い。新しい絵をせっかくなら小上がりの窓際に飾りたいと思って、少し配置換えしてみる。とっても素敵になった!あまりにも素敵なので「良い店だなあ」と思わずつぶやく。この場所がどんどん好きになっていく。

 ここで偶然再会して歓談するお客さんたち、詩集『みずくくるとは』に詩を書いてくださった初めてのお客さん、「ここの店員さんかわいいよね!」と私に聞こえる音量でおしゃべりする小学生の女の子たち、来るたびに『いちご新聞』を楽しそうに読む小さな男の子。どのひとときも、ささやかな、小さな灯りのように私の心の中に灯って温めてくれるのです。

【日報】2026年9月21日(月・祝)

 9:00~17:00営業、天気:くもり時々雨、最高気温26度。

 いろんな人がいろんな物を持ってくる日だった。柿、巨峰、メロン、お洋服、お誕生日プレゼント(店主は明後日お誕生日)。なんだかそういう絵本がありそうだなと思った。みずのみばはお店なんだけど、小さなおうちのような感じもあるんですよね。靴を脱いで上がってもらうスタイルだから尚更そう感じるのかも。小さなおうちでは女の子が一人で本を読んだり書き物をしたりお茶を飲んだりしながら、ひたすら誰かを待っている。誰ともわからない誰かを。雨が降ってるような降ってないような曖昧な空を眺めていると誰かがやってきて、一緒にお茶を飲んで、おしゃべりする。おしゃべりしない時間もある。誰かが持ってきてくれたぶどうをみんなにおすそわけする。秋がやってきたんだね。女の子は嬉しそうな様子で、窓辺に柿をぽんぽんぽんと並べました。

【日報】2026年9月20日(日)

 9:00~17:00営業、天気:くもり、最高気温26度。

 以前SNSに載せた、カリンバとスピッツのチェリーの楽譜の写真についてスピッツファンのお客さんに触れられたので、カリンバを取り出して少し鳴らしてみせる。チェリーを1フレーズだけ。「カリンバでスピッツを聴けるとは」と喜んでくださった。目の前にいる人のことは楽しませたほうがよい、ということを先日の東京旅で学んできた。阿佐ヶ谷の「カクテルバーメリデ」という店に初訪問したのだが、わずか40分ほどの滞在でマスターは私のことをとことん楽しませた。店に入って着席するとまず花をプレゼント(!)される。その後はカクテルにトークに占いに手品にと、あらゆる手を使って私を楽しませ喜ばせてくださった。非常に楽しい時間を過ごし、「来て良かった」と思いながら帰り道を歩く。お客を喜ばせ、店に来た時よりも出る時のほうが良い状態(=来て良かった状態)をつくり出す。まさに店の鑑である。こういうことを日々意識しないとな~と強く思わされました。お客さんが帰られた後しばらくチェリーの練習した。今度はモアベターよ!

【日報】2026年9月19日(土)

 9:00~17:00営業、天気:晴れ、最高気温28度。

 今日から5連休。シルバーウィークというらしい。5月のゴールデンに対してのシルバーなんだろうけど、米どころ新潟に住んでいる人間だからか、この時期こそ金色だと感じる。内野から吉田方面の電車に乗れば金色の田んぼが見えるはず。のんびり電車旅するのも楽しいですよね、なんて会話をお客さんとした。どうということはない話を誰かとできるのは、日常のささやかな幸福のように思う。

 かつて内野にいた人たちが集う。それぞれ別の場所に散っても、何かの折にやってくる。そんな人たちが多いように思う。店も人も入れ替わる。入れ替わったり、再び立ち戻ったりできるのは、ここ内野にはなにか土壌のようなものがあるからなんじゃないか。

【日報】2026年9月16日(水)

 12:00〜19:00営業、天気:くもり、最高気温23度。

 初めてのお客さんは勇気を出してお店に入ってこられる。特に子どもは、きっと大きな勇気を出して。「駄菓子と喫茶?お店だからたぶん入っていいはず…入口ここで合ってるかな」と心の声が聞こえてくるようである。入口は窓ガラスだからこちらから外の様子は見える。入るか入らないか迷っている。自分の視界から外さない程度に外の様子を見守りつつ、お店に入ってくるのをひたすら待つ。自分の意志で、自分の手でお店の扉(みずのみばは戸だが)を開けることもお店の醍醐味の一つである。このドキドキ、ワクワク感も楽しんでほしいからこそ、めちゃくちゃ入りやすい造りにはあえてしない。みんな、がんばって入ってきてね。

 ご近所のお店の店主が仕事の休憩にやってくる。プチ贅沢は日々必要だよね、という話に。デカ贅沢をしたからといって、心の充電がいつもより長く持続するわけではない。寝溜めをしても睡眠負債が解消されるわけではないという話にちょっと近いかも。のどが渇いたと感じる前に水分補給。私も疲れたと感じる前に喫茶店に行くぞ~^_^

【日報】2026年9月15日(火)

 9:00〜14:30営業、天気:雨、最高気温23度。

 先日みずのみばで『常連のいない場所づくり』を購入したお客さん二人がたまたま居合わせる。すると今日は二人とも、同じ著者の『小学校には、バーくらいある』をご購入。お二人とも小バーは既読だが、常連のいない~を読み終えたのち、小バーも欲しくなったとのこと。この2冊はどちらも場の本であり、通ずる部分がかなり多い。小バーは場の児童小説で、常連のいない~は場の実用書。一方のお客さんは「両方読んで、両方の解像度が上がった」と感想をおっしゃっていた。両方読めて、かつ両方購入できる店は数少ないはず?ですので、ぜひ併せてご覧くださいまし~。セット買いおすすめ。

 私は店の音量をかなり気にする。理由は二つあり、一つはお隣が学習塾で、壁が非常に薄いから。もう一つのほうが主な理由で、「もし今ここに新しいお客さんが入ってこようとしていた時、そのお客さんはどのように感じるか」を気にするからである。店の外から店の中の音は多少聞こえる。大きな音を出した場合には外に漏れやすいということ。勇気を出して初めて入ろうとした店に近づいた時に店内から大きな話し声が聞こえてきたら?もうすでにコミュニティが出来上がっていて、新たに自分が入れるような隙間など無いのではないか?そう思って私だったら引き返したくなるかもしれない。そうなるのを防ぎたいから店の音量にはかなり注意を払う。人が複数人いて盛り上がるような場面では、あえて少し身を引くこともある。それは会話に全く参加しない、というわけではなく、自分の声量や声のトーンをセーブするという意味で。一緒になって盛り上がることなんていくらでもできるんだけど、自分がスッと一歩下がることで店全体の音量の調整を図る。バランスゲームのようなものを店にいる間ずっとしている。